2006年03月02日

黄色い目の魚(佐藤 多佳子)

なかなかいい作品。
解説は角田光代が書いている。
そのほか巻末の作品紹介には川上弘美、江國香織、山田詠美、梨木香歩が載っているが、むしろ重松清に近いものがあると思う。
重松清をよくした感じ。
彼がいつも描こうとしているものが、よりうまく書かれている感じがする。

若いうちに読まないとあまり意味のない作品だね。

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2006年02月15日

男の涙 女の涙(石田 衣良)

9作の中短編からなる作品。
浅田次郎の「スターダストレビュー」と石田衣良の「真珠のコップ」がとくによかった。
全体的に良い作品。
ここの収録作品は文庫に収録されているものもあるのでくまは「真珠のコップ」と江國香織の「デューク」が既読だった。
だから、読んでる途中は「これ読んだことある気がするなあ」って思ってた。

SF作家として知られる眉村卓がこんなところに収録されているのが意外だった。
昔はたくさん読んだな。。

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2006年02月14日

つきのふね(森 絵都)

解説で佐藤多佳子とあさのあつこと比べられている。
児童文学の書き手としてである。
たしかにこれは児童書だ。
それなりよかったと思う。

けど、最後にやっちゃってるんだよなー。
最後の最後で、そんなこと子どもが言わないだろーっていうような古びた、クサイセリフが連発されるんだ。
そこで冷めちゃうんだよね。
そこだけでもうはっきり言って、あんまいい作品とはいえない。

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2006年02月09日

水の繭(大島 真寿美)

ほのぼのとした作品。
角田光代が解説を書いてるんだけど、まさに適任だと思う。
梨木香歩あたりとも似てる。
めちゃくちゃいいってほどでもないけど、悪くもないな。
でもやっぱりたしていいわけでもない。
梨木香歩のほうがいい。
ちなみに実は角田光代も、たいしていいとは思わないのだ、くまは。

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2006年02月07日

ぼくとネモ号と彼女たち(角田 光代)

んー、角田光代らしい作品だなぁって感じ。
雰囲気はいいんだ、雰囲気は。
読んでても、楽しいんだ、わりと。
でもね、なんか深みが足りないんだよね。
深みって言うかね、、読後に何も残らないんだよ
結局何が描きたかったんだ?みたいな。
ま、それは自分のせいなのかもしれないけど。

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2006年02月04日

ジオラマ(桐野 夏生)

★☆☆☆☆

9編からなる短編集。

1つ1つがあまり光ってないというか、悪い意味ですぅっとすぐ終わってしまう。
内容もあまり印象に残らない。

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2006年01月30日

午前0時の忘れもの(赤川 次郎)

赤川次郎のなかでは(失礼ながら)ずいぶんいい作品だと思う。
ほかより、群を抜いていい。
あっという間に読める。

アキハバラ(今野 敏)でもそうだったけど、やくざが出てくるとなんか作品に深みが加わる気がするんだよね。
かっこいいなぁ、って感じで。
ま、本物はそんな生やさしいもんじゃないだろうけど。

実はこれ、映画化もされた作品。
大林宣彦監督で、「あした」という名前。
映画になるとちょっと陳腐に見える気もするんだけど(とりあえず主人公が変わっている)、それでもこっちもなかなかいい作品。

何はともあれ、何度か読んでみたいって思うような作品。
元気がないときとかにね。

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2006年01月29日

しょっぱいドライブ (大道 珠貴)

第128回芥川賞受賞作品。

表題作(受賞作)の”しょっぱいドライブ”のほかに”富士額”と”タンポポと流星”との3作からなる。
”しょっぱいドライブ”より”タンポポと流星”のほうがいいと思う。
チルチルの話はなんかほのぼのとしてていいなあと思った。
ミホの話はたしかに玄人受けしそう(賞を取りそうということ)だけど、あんまいいとは思えないんだよね。

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2006年01月17日

遠き山に日は落ちて(佐伯 一麦)

第1回木山捷平文学賞作品。

解説にもあるように、とくに事件は起らない。
淡々としたトーンで進む作品。
登場する斎木さんや奈穂はこの著者のほかの作品でも登場する。

いまいちかなあ。
めずらしいタイプだけどね、こういうのは。
この作風で、三人称視点とはいえ、男が主人公みたいなものなのは。

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2006年01月10日

男の子女の子(鈴木 清剛)

★★☆☆☆

何も起こらないまま終わる系のタイプなんだろうなあと思っていたら、最後は1人ぼっちになっちゃう終わり方だった(あ、ネタバレしてる、ごめん)。
あんまりぴんと来なかったかなー。
自分の予想は外れたわけだけど、それはそれでよくある終わり方っていうかさ。

本の背表紙を見たときはラジオデイズと合わせておもしろそうに見えたんだけど、もうこの人の本は読まないかも。

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2006年01月02日

キャベツの新生活(有吉 玉青)

★★★★★

第16回三島由紀夫賞最終候補作品。
(受賞したのは舞城王太郎の「阿修羅ガール」)

なんとも完成度の高い作品。
最後にどんでん返しが待っている。
しかしそれ以外にもはっと思わせるようなシーン、セリフが並ぶ。
並ぶというか、目白押し。

何度でも読みたくなる感じだなー。
いろんな人に読んでほしいね、こういう本は。
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2005年12月29日

ラジオデイズ(鈴木 清剛)

★★☆☆☆

第34回文藝賞。

何も起こらない系の作品。
最初と最後で一人称として描かれている人物は何も変わらない。

この手の作品は一見何も起こっていないように見えても、どこかで何かが変わっているのだが、これはよくわからない。
特に何も伝わってこないというか。。。

あー、文藝賞作品こんなふうに切ってしまった…。
きっと自分の目が節穴だろう。。。

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アキハバラ(今野 敏)

これはおもしろい。
ふつーにかなりおもしろい。
そのへんの直木賞作品なんかよりはずっとこっちを映画化したほうがいいと思う
(そのへんの直木賞作品よりも優れている、と言っているわけではない)

まず、いろんな事件がパラレルで起きているのがすごい。
登場人物は大目だが、無駄がない。
みんな何らかの形で絡んでくる。
そしてそれぞれ個性豊か。
各々を主人公にした短編が作れるくらい。
アキハバラの登場人物のその後、みたいな感じで。

エピローグもいい。
長すぎず、短すぎず、内容がある。

セリフもところどころかっこよく、感動あり、笑いありの内容。

「君はその銃撃戦に参加しているのか?」

というセリフなんて、かなりセンスあると思う。
これが誰か外国人作家が書いた本の翻訳ならただの直訳、というか下手くそな訳ってことになるけど、ネイティブの日本人が「銃撃戦」に「参加する」という動詞を使うのが斬新。

個人的には菅井田が一番好き。
彼が主人公であるとしていつも勝手に読んでいる。
もう何度も読んだけれど。

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2005年12月28日

将棋の子(大崎 善生)

第23回講談社ノンフィクション賞。

いや、でもそんなレベルじゃないんだってexclamation
これはすごい。
ノンフィクションでもここまですごいのかexclamation?~2と思った。
それに書き方もうまい。
晩年になって作家に転身したとは思えないくらい。
雑誌の編集とかやってるとやっぱり文章ってうまくなるんだろうか?

何度もうるうるしちゃったもんなあ、読んでて。
それにさ、セリフもかっこいいっていうかさ。

もうね、引用したいところがありすぎて、ここでは書かないよ。
それをやるとすごく長々しちゃうからね。

羽生善治。
前代未聞の七冠をやってのけた棋士。
しかし強いのは彼だけではなかった。
プロ野球で”松坂世代”という言葉がある。
その学年、同期組は、松坂のほかにも粒ぞろいであることから生まれた言葉だ。
和田、新垣、久保田、藤川、小池、村田、後藤、木佐貫、永川などなど。
将棋にも57年組という言葉がある。
佐藤、森下、郷田などなど、彼らが勝った裏には代わりに負けた人がいたのだ…

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2005年12月27日

エコノミカル・パレス(角田 光代)

角田光代にしては主人公の年齢が高い。
そして、一人称限定視点で書かれている。
わりとめずらしい。

とくに感想はないなあ。
玄人には何か感じるものがあるんだろうか、この作品のすごさが。
とりあえず、ありふれた題材である気は、する。
まあ文句はないんだけどさ。

せっかく一人称で書くんなら、もうちょっとヤスオのダメ出しをしてもいいような気がした。
ほんとダメなやつとして描かれてるからねー、彼は。
うん、なかなかいないダメさだ。
ギャンブルにははまったりはしてないけどね。

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2005年12月24日

マンガでわかる小説入門(すがや みつる)

新聞でいつだったか紹介されてて、ずっと気になってたから一気に本屋で読んできた。
文庫以外は買わない方針なんだよね、基本的に。
でもちょっと読んでみたかったら。
1時間くらい、ひたすら棒立ち。。。

読後の感想。

…買わなくて、よかった。。
あれに1500円払うのは、ちょっと、、ねぇ。
もちろん、「ふーん、そうなんだぁ」って思ったこともあるけど、それ以上でもないというか…。
つまり、「へー、そうだったんだexclamation」というのはなかった、ということなのだ。
ただ、最近の出版業界のことはよくわかったな。
けっこう意外だった。

本屋って、買うほどのものでもないっていうのを立ち読みしているうちに気づくとすごく時間がたってるんだよねえ。

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2005年12月23日

アーモンド入りチョコレートのワルツ(森 絵都)

3作からなる短編集。
本自体も薄めだが、短編でよく感じるあっという間という感じが不思議とない
1つ1つが濃い感じがする。
そういうところはかなりいいと思う。

「大人はいつだってそうなんだ。なんでも好きなように作って、好きなように終わらせるんだ」

というところが印象的だった。

作風は、江國香織/吉本ばなな/梨木香歩、そんなあたりかなあ。
(3人ともがいっしょということではなくて、3人を混ぜた感じという意味ね)

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リレキショ(中村 航)

第39回文藝賞作品。
だから買ったわけじゃないけど、、、とてもよかったexclamation
ウルシバラ、ウルシバラ(読まなきゃわかんないこと書いてます…)。

とてもフィクションチック(変な言葉!)な世界が展開されているけど、それでいてすぅっと入っていける作品。
別に感情移入できるっていうわけじゃなくて、なんて言えばいいのかなあ。。
つまりは、ありえない世界設定なのに、違和感がない(そんなことあるのかexclamation&question)。
なぜだろう?

姉の親友の山崎さんがまた作品に1つの色を加えてると思う。

あんなふうに穏やかに生きてみたいなぁ。

作風が似ている作家はとくにいないかな。

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