2005年12月28日

将棋の子(大崎 善生)

★★★★★

第23回講談社ノンフィクション賞。

いや、でもそんなレベルじゃないんだってexclamationこれはすごい。ノンフィクションでもここまですごいのかexclamation×2と思った。

それに書き方もうまい。晩年になって作家に転身したとは思えないくらい。雑誌の編集とかやってるとやっぱり文章ってうまくなるんだろうか?

何度もうるうるしちゃったもんなあ、読んでて。それにさ、セリフもかっこいいっていうか、それでいて悲しさをそそったりもする。もうね、引用したいところがありすぎて、ここでは書かないよ。それをやるとすごく長々しちゃうからね。


羽生善治。前代未聞の七冠をやってのけた棋士。しかし強いのは彼だけではなかった。

プロ野球で”松坂世代”という言葉がある。その学年、同期組は、松坂のほかにも粒ぞろいであることから生まれた言葉だ。和田、藤川、村田、東出、新垣、久保田、小池、大西、後藤、木佐貫、永川などなど、本当にすごい選手が多い。

将棋にも57年組という言葉がある。佐藤、森下、郷田などなど、彼らが勝った裏には、代わりに負けた人がいたのだ…

【心に残った言葉】
- 「やっぱり、奨励会は強いや。全然モノが違う」と、それまで静かに対局を見守っていた先崎が心底嬉しそうにそう言った。(p. 159) → すでにプロになった先崎さんと、プロにはなれずにすでに奨励会を去った米谷の間にも、これだけの連帯感や絆のようなものがあるんだなあと思うとついじーんときてしまう。

【ほかに読んだ大崎善生の本】
- 九月の四分の一
- 孤独か、それに等しいもの
- 優しい子よ
- 聖の青春
- スワンソング
- ディスカスの飼い方

posted by kudu at 02:04| ☀| Comment(2) | TrackBack(7) | 本の感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
TBありがとうございます。
この本は、著者の元・奨励会員への愛情が込められている良い本ですよね。
ボクも、辛いとき悲しいとき、読み返すことにしています。
Posted by あるアーキビスト at 2006年01月10日 07:24
将棋関連の本では、やはり花村一門の花村9段に捧げた棋魂永遠期が印象に残っています。それと将棋の子、聖の青春ですね。みな、感動ものです。
Posted by 佐伯竹馬 at 2006年01月26日 21:21
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック

◎◎「将棋の子」 大崎善生 1700円 2001/5
Excerpt: 昨年2001年の、各新聞、雑誌の年間出版物の総括で、本書「将棋の子」が結構とりあげられている。高い評価の中で、前作「聖の青春」より本書「将棋の子」のほうがノンフィクションとして完成度が高く、尚且つ面白..
Weblog: 「本のことども」by聖月
Tracked: 2005-12-28 18:55

大崎善生のことども
Excerpt: ◎◎ 『聖の青春』 ◎◎ 『将棋の子』 ◎◎ 『パイロットフィッシュ』 ◎◎ 『アジアンタムブルー』 ◎◎ 『九月の四分の一』 ◎◎ 『編集者T君の謎』   ○ 『ドナウよ、静に流れよ』 ..
Weblog: 「本のことども」by聖月
Tracked: 2005-12-28 18:56

大崎善生『将棋の子』
Excerpt: 将棋の子講談社このアイテムの詳細を見る 今回は、大崎善生『将棋の子』を紹介します。本書は、プロ養成機関といわれる奨励会を卒業(プロになった者)または退会(年齢制限でプロになれなかった者)した後を追跡..
Weblog: itchy1976の日記
Tracked: 2006-01-01 02:57

大崎善生『将棋の子』
Excerpt: 将棋のアマ強豪の瀬川晶司さんが、プロ編入試験を突破し、プロ棋士となりました。 奨励会とは別のルートでプロとなったのは、1944年の花村元司さん以来、61年ぶりとのことです。 新聞やテレビでは、失った..
Weblog: あるアーキビストの日常
Tracked: 2006-01-10 07:27

読書感想「将棋の子」
Excerpt: 読書感想「将棋の子」 将棋の子 【評価】★★★★
Weblog: 三匹の迷える羊たち
Tracked: 2006-01-10 11:39

将棋の子<大崎善生>−(本:2006年)−
Excerpt: 講談社 (2003/05) ASIN: 4062737388 評価:80点 (ネタバレあります) 内容(「BOOK」データベースより) 奨励会…。そこは将棋の天才少年たちがプロ棋士を..
Weblog: デコ親父はいつも減量中
Tracked: 2006-11-15 00:30

将棋の子 大崎善生
Excerpt: 将棋の子 この本はCiel bleuの四季さんにオススメいただきました。ありがとうございました。 ■やぎっちょ書評 将棋の世界の生き残りがものすごく難しいということは知っていたけど、こう..
Weblog: "やぎっちょ"のベストブックde幸せ読書!!
Tracked: 2007-01-17 00:12